7月のはじめ、いつものようにハナミズキの剪定をしようとハサミを持った、そのときでした。
目の前で、一羽の鳥が激しく鳴いたのです。
電線の上に止まって、こちらをじっとにらみつけ、何度も何度も同じ場所に戻ってくる。「なんだか様子がおかしいな」と思って、そっと枝葉を覗いてみると――そこには、小さな命がぎゅっと身を寄せ合っていました。
これは、岩手で庭師をしている私が、ある夏に体験した出来事の記録です。剪定の手を止めてまで見守った、モズ(百舌鳥)の子育てと巣立ちの、生々しくも感動的な実話をお届けします。
実は私、スマートフォンの写真を見返していて、このときの画像が出てきたことで、当時のことを鮮明に思い出しました。住宅地のすぐそばで起きた、貴重な自然のドラマ。鳥が好きな方はもちろん、ガーデニングをされている方にも、ぜひ知ってほしい話です。
それでは、モズという鳥の正体から、なぜ私が剪定を中止したのか、そして無事に巣立っていくまでの一部始終を、順を追ってお話ししていきます。
モズとは、こんな鳥です。

モズの巣との出会い ― 剪定中の不思議な鳥の行動
まずお伝えしたいのは、鳥の巣との出会いは、いつも「鳥の変わった行動」から始まるということです。
なぜなら、親鳥は巣を守るために、近づく者に対してはっきりとした警戒のサインを出すからです。そのサインに気づけるかどうかが、巣を見つける大きな分かれ道になります。私の場合も、まさにそうでした。
電線から動かない、こちらを伺う一羽の鳥
その日、ハナミズキの花が終わり、枝葉がだいぶ伸びてきました。「そろそろ剪定をしようかな」と道具を準備していると、どこからか鳥の声がうるさく聞こえてきます。
見上げると、一羽の鳥が電線に止まっています。ところが、この鳥がまったく動こうとしないのです。それどころか、なぜかこちらをじっと伺っているようにも見えます。
何度も何度もどこかへ飛んで行っては、また戻ってきて、同じ電線に止まる。これを延々と繰り返しているのです。「ずいぶん落ち着きのない鳥だな」と、このときはまだ深く考えていませんでした。

昼休みに気づいた「庭の気配」
昼休みになり、私が剪定の現場をいったん離れてみました。すると、あれほどうるさかった鳥の声が、ぴたりとしなくなったのです。
その代わりに、庭をバタバタと何かが飛び回るような気配がします。

「なんだろう?」
不思議に思って、私は息をひそめて様子を伺いました。すると、その鳥が口に何かをくわえて、まっすぐハナミズキに向かって飛んでくるではありませんか。それも、一度や二度ではありません。何度も何度も、せっせと往復しているのです。
ここまで来て、私はようやくピンときました。「これは、巣があるな」と。
人がいる間は、鳥は警戒して巣に近づきません。だから電線の上で見張っていたのです。そして人がいなくなったすきに、せっせと巣にいる我が子へエサを運んでいた。あの落ち着きのない行動は、すべて子育てのためだったのです。
そこで私は、親鳥がいなくなったのを見計らって、そっとハナミズキを覗いてみることにしました。
ハナミズキの剪定適期なのに作業を中止しなければいけなかった理由
ここで結論を先に言います。庭木に鳥の巣と雛を見つけたら、剪定は即中止すべきです。 これは命を守るためであり、後ほど詳しくお話ししますが、法律的にも大切なことなのです。
私が実際に巣を覗いたときの、緊迫した状況をお伝えします。
葉をかき分けた先にあった「命の塊」
ハナミズキの葉っぱをかき分けないと、よくわかりませんでした。でも、よく見ると、細かい枝やごみのようなもので作られた、丸い塊があります。
これは間違いなく「鳥の巣」でした。


親鳥が戻ってこないうちにと、さらにそっと葉をかき分けてみました。すると、そこには5羽ほどの雛がいたのです。久しぶりに雛を間近で見たので、私は少し興奮してしまいました。小さな体を寄せ合って、健気に親を待っている姿は、何とも言えずいじらしいものでした。

「剪定を続けたら、雛は全滅する」
しかし、感動と同時に、私は厄介さも感じました。なぜなら、この瞬間、剪定作業ができなくなったと気づいたからです。
考えてみてください。もしここで剪定を続けてしまったら、どうなるでしょうか。
ハナミズキの葉っぱが少なくなり、巣が上から丸見えになります。そうなれば、空からカラスがすかさずやってきて、雛をくわえて飛んで行ってしまうでしょう。
下からも丸見えになります。すると今度は、猫が木をよじ登ってきて、あっという間に雛をさらっていくに違いありません。
つまり、剪定をして葉を透かしてしまうことは、雛たちから「身を守る盾」を奪うことに他なりません。剪定をした瞬間、この巣は全滅してしまうのです。
そう判断した私は、剪定作業の中止を決めました。「しばらくの間は、鳥の行動を観察しながら見守るしかないな」と腹をくくったのです。
そして数日が経ち、巣を覗いてみると、思いもよらぬ状況になっていました。
なんと――
丸々と大きく育った雛が、ぎゅうぎゅうに体を寄せ合っているではありませんか。あの小さかった雛たちが、わずか数日でこんなに成長するのかと、驚かされました。

なぜモズは「ハナミズキ」に巣を作ったのか ― 庭師の考察
ここで、庭師として、そして鳥好きとして、ひとつの疑問が浮かびました。「なぜモズは、よりによって人の家の庭のハナミズキを選んだのか?」ということです。
これには、ちゃんとした理由があると私は考えています。モズにとって、ハナミズキの庭は「安全な子育て場所」だったのです。
理由①:適度に葉が茂って、外敵から見えにくい
一つ目の理由は、ハナミズキの葉のつき方にあります。
ハナミズキは、初夏になると葉がほどよく茂ります。びっしりと隙間なく茂るわけでもなく、スカスカでもない。この「ほどよさ」が、巣を隠すのにちょうど良いのです。
枝の間に巣を作れば、上を飛ぶカラスからは葉っぱが目隠しになって見つかりにくい。それでいて、親鳥が出入りするための隙間はちゃんとある。モズは、この絶妙なバランスを見抜いて、ハナミズキを選んだのだと思います。だからこそ、剪定で葉を減らすことが命取りになるわけですね。
理由②:人間の生活圏のほうが、実は天敵が少なくて安全
二つ目の理由は、少し意外かもしれません。人の住む場所のほうが、かえって安全だということです。
「人がいる庭なんて、鳥にとっては怖い場所では?」と思うかもしれません。でも、よく考えてみてください。山や森には、カラスやヘビ、タカといった、雛をねらう天敵がたくさんいます。
ところが、人間の生活圏では、人の気配があるおかげで、こうした天敵が近寄りにくくなります。カラスも、人がいる庭には堂々とは入ってきません。つまり、人間が「用心棒」の役割を、知らず知らずのうちに果たしているのです。
実際、研究でも、巣を作る場所の特徴が、雛が天敵に襲われる確率を左右することがわかっています。モズの親鳥は、本能的に「ここなら安全だ」と判断して、私の手入れする庭を選んだのでしょう。そう考えると、なんだか光栄な気持ちにもなります。
モズの面白い生態 ― 「小さな猛禽類」と呼ばれる理由
さて、ここで少し話を変えて、モズという鳥がいかに面白い鳥か、その魅力をたっぷりご紹介します。見た目の可愛らしさとは裏腹に、モズはとても個性的な鳥なのです。
モズ(百舌鳥)とは ― スズメより少し大きい身近な鳥
モズは、スズメ目モズ科に分類される鳥で、中国東部や朝鮮半島、そして日本に分布しています。林や農地、川原などで姿を見ることができる、わりと身近な鳥です。
大きさは全長20センチくらい。スズメより一回り大きいくらいです。羽の色は茶色とグレーが基調で、頭が丸くて大きく見えるのが特徴です。この丸い頭のせいで、ぱっと見るとスズメと見間違える人も少なくありません。つぶらな瞳と丸っこい体は、確かに「モズ かわいい」と検索したくなる愛らしさがあります。
「モズは庭のどこにいるの?」とよく聞かれますが、見晴らしの良い高い場所を好みます。電線のてっぺんや、木のこずえ、柿の枝など、まわりを見渡せる場所にちょこんと止まっていることが多いです。私が見たときも、まさに電線の上が定位置でした。
可愛い顔して、その正体は「小さな猛禽類」
ところが、この可愛らしいモズには、驚くべき裏の顔があります。モズは「小さな猛禽類(もうきんるい)」と呼ばれるほど、優れたハンターなのです。
猛禽類とは、タカやワシ、フクロウのように、鋭いくちばしと爪で他の動物を捕らえて食べる鳥のことです。モズはスズメ目という、いわゆる「小鳥」の仲間でありながら、肉食の方向に進化した、とても珍しい鳥なのです。
その食べっぷりは見事なもので、コガネムシやアオムシといった昆虫はもちろん、カエルやトカゲ、ときにはネズミや、自分より小さな鳥まで襲って食べてしまいます。見晴らしの良い場所にじっと止まって獲物を探し、見つけたらサッと急降下して捕らえる。この「待ち伏せ猟」が、モズの得意技です。
くちばしをよく見ると、先がタカのようにカギ状に曲がっています。この鋭いくちばしこそ、モズが小さな猛禽類と呼ばれる証なのです。
残酷で不思議な習性「はやにえ(早贄)」
モズの生態で最も有名なのが、「はやにえ(早贄)」という、ちょっと衝撃的な習性です。
はやにえとは、捕らえた獲物を、木のとがった枝やトゲに串刺しにして残しておくという行動です。トカゲやカエル、大きな虫などが、枝に刺さったまま放置されている光景は、初めて見るとぎょっとします。「モズ 串刺し」と検索する人が多いのも納得です。稀に、刺されたばかりでまだ動いている獲物が見つかることもあるそうで、なんとも生々しい話です。

では、なぜモズはこんなことをするのでしょうか。実は、その理由は長らく謎でした。しかし近年の研究で、面白いことがわかってきました。
一つは、エサの少ない冬を乗り切るための「保存食」だという説です。串刺しにしておけば、後で食べるときに見つけやすいのですね。
もう一つは、もっと驚きの理由です。大阪市立大学などの研究によると、はやにえをたくさん食べたオスほど、繁殖期の歌が上手になり、メスにモテるようになることがわかったのです。つまり、はやにえは「モテるための栄養食」でもあったというわけです。小さな体で生き抜くために、モズは知恵を絞っているのですね。
名前の由来「百舌鳥」 ― ものまね名人の鳴き声
モズを漢字で書くと「百舌鳥」となります。これは「百の舌を持つ鳥」という意味で、その名の通り、モズはものまねの名人なのです。
モズは、ウグイス、シジュウカラ、メジロ、ヒバリなど、さまざまな鳥の鳴き声を巧みに真似ます。いろいろな鳥の声が混ざって聞こえることから、「百の舌」と呼ばれるようになりました。ちなみに、ものまねが上手なのはオスだけで、上手なオスほどメスにモテるのだそうです。
一方で、「モズの鳴き声がうるさい」と感じる人もいます。これは特に秋に多い「高鳴き(たかなき)」のことでしょう。「キィーキチキチキチ」と高く鋭い声で鳴くこの行動は、自分の縄張りを主張するための宣言です。秋の晴れた日に、電線やこずえで激しく鳴き続けるのが特徴です。私が剪定中に聞いた「うるさい声」も、我が子を守るための必死の警告だったのだと思うと、うるさいどころか、健気に感じられます。
モズに似た鳥との見分け方
「モズに似た鳥」もいくつかいます。先ほども触れたスズメは、大きさと丸い頭が似ていますが、モズのほうが一回り大きく、くちばしが鋭く曲がっている点で見分けられます。
また、オスのモズは目の周りに黒い帯(過眼線)があり、まるで黒いアイマスクをつけているように見えるのが特徴です。メスは全体的に淡い色合いをしています。庭で鳥を見かけたら、ぜひこのあたりに注目してみてください。
このように、モズは害虫であるケムシや大きな虫、さらにはトカゲまで食べてくれる、ガーデナーにとって頼もしい相棒でもあるのです。庭にモズが来てくれるのは、実はとてもありがたいことなのですね。
【超重要】庭木に鳥の巣を見つけたら「剪定は即中止」すべき理由
ここからは、ガーデニングをされる方に、ぜひ知っておいてほしい大切なお話をします。庭木に鳥の巣を見つけたら、剪定はすぐに中止してください。 理由は二つあります。
理由①:法律で守られているから(鳥獣保護管理法)
一つ目は、法律の問題です。
日本には「鳥獣保護管理法」という法律があり、野生の鳥や、その卵、雛は、勝手に捕まえたり傷つけたりしてはいけないことになっています。モズのような野鳥は、この法律で守られているのです。
剪定のつもりであっても、もし巣を壊してしまったり、雛を死なせてしまったりすれば、思わぬトラブルになる可能性もあります。「知らなかった」では済まされないこともあるので、注意が必要です。難しいことは抜きにしても、小さな命を大切にするのは、人としての当たり前のマナーだと私は思っています。
理由②:巣立ちまで待っても、木の生育には問題ないから
二つ目は、園芸の視点からのお話です。
「でも、剪定の時期を逃したら、木が傷んでしまうのでは?」と心配される方もいるでしょう。ご安心ください。数週間ほど剪定を延期しても、ハナミズキの生育にはまったく問題ありません。
ここでうれしいのは、モズの子育てが非常に短いことです。調べてみると、モズはメスだけが卵を温め(抱卵)、その期間は14~16日ほど。雛が卵からかえってから巣立つまでも、わずか14日ほどなのです。つまり、卵を温め始めてから巣立ちまで、ひと月もかからずに終わります。
子育ての時期は、平地では2月から4月ごろ、寒い地方では6月から7月ごろが多いとされています。私が経験したのも、まさに7月でした。
たった数週間、そっと見守るだけ。それで小さな命が救われ、しかも害虫を食べてくれる益鳥が庭で育つのです。これほど価値のある「剪定の延期」はありません。巣立ちが終わってから、ゆっくり手入れをしてあげればよいのです。
命のバトンタッチ ― 感動の巣立ち実況中継
さあ、ここからがこの物語のクライマックスです。私が剪定の手を止めて見守った、モズの雛たちの巣立ちの瞬間を、動画とともにお届けします。
巣立ちまでの記録【パート1~4】
まずは、巣の中で密集している雛たちの様子からご覧ください。
【パート1】
モズが巣で密集しています。まだしっかり巣に収まっています。
【パート2】
パート1より少し大きくなった雛たち。巣からはみ出しそうになりながらも、しっかりと固まり合っています。
【パート3】
1羽だけがムクッと動き出しました。警戒しているのか、それとも逆に私が観察されているのか。じっとこちらを見ているようです。
モズの体はぐんぐん大きくなり、巣からはみ出すほどに、ほんの数日であっという間に成長しました。
【パート4】
そろそろ巣立ちそうな気配が漂ってきました。1羽が、外の世界をじっと眺めています。
1羽20分の大冒険 ― よちよち歩きの巣立ち
ほかの木を剪定しながら観察していると、ついにその瞬間が訪れました。
雛たちが、1羽ずつ、巣の上のほうへとよじ登っていくのです。
「これが巣立ちなんだ!」と、私は胸が熱くなりました。
雛は、巣から枝の上へ登っていくと、今度は降りるというより、枝葉を伝ってずり落ちるようにして、やっとのことで地面におります。1羽目が巣から出て地面に降りるまで、なんと20分前後もかかりました。まだ飛べないので、必死で枝にしがみつきながらの大冒険です。
その様子を、親鳥が電線の上からじっと見守っていることにも気づきました。手出しはせず、ただ静かに our子の独り立ちを見つめている。その姿に、親心を感じずにはいられませんでした。

鳥にも性格がある ― 全羽が無事に旅立った
地面に降りた雛は、巣のあった木からだんだん遠ざかるように、よちよち歩きでどこかへ向かって歩いて行きます。それを追うように、親鳥が後をついていきます。
面白いことに、親鳥は2羽で、入れ代わり立ち代わり雛を追いかけていくのです。オスとメスが協力して、わが子を導いているのですね。モズは一夫一妻で、夫婦仲よく子育てをすることでも知られています。
1羽目が終わると、2羽目が同じように巣から降りていきます。ここで気づいたのですが、時間のかかる雛もいれば、すんなり降りていく雛もいる。鳥にも、それぞれ性格があるようです。 慎重な子、大胆な子。見ていて飽きませんでした。
この巣には7羽ほどいましたが、そのすべてが、無事に巣から旅立っていきました。全部の雛が、同じ方向へ向かって歩いていったので、きっとどこかに家族が集まる場所があるのでしょう。親鳥が誘導するようにして、すべての雛を追いかけていきました。
住宅地のど真ん中でありながら、これほど貴重な自然の体験ができるとは。私は深く感動しました。ただ、猫がうろうろしている場所でもあるので、無事に育ってくれることを祈るばかりです。
もう一つの思い出 ― モミジの木の鳥の巣
実は、鳥の巣に出会ったのは、これが初めてではありませんでした。
以前、剪定をしているときに、今度はモミジの木に、同じように鳥の巣が作られていたことがあったのです。今回のことがきっかけで、そのときの記憶もよみがえってきました。
そのときも、やはり親鳥が電線に止まって、剪定作業をする私をじっと観察していました。意外と大きく見える鳥だったので、当時まだ小心者だった私は、「襲ってきて、くちばしで突っつかれたらどうしよう」と、恐る恐る作業をしていたのを覚えています。
幸い襲ってはこなかったのですが、私はお客様に事情をお伝えして、モミジの剪定は後日に延期することにしました。剪定をして葉を透かしてしまえば、巣にいる小さな雛が、カラスにでも持っていかれて食べられてしまうかもしれません。それはあまりにかわいそうですからね。
今になって思えば、時期も同じ初夏でしたし、あのときの鳥も、おそらくモズだったのではないかと思っています。
まとめ ― 巣立った後は、お礼を込めて剪定を
今回お伝えした鳥の巣は、モズのものだとわかりました。しかし、庭に巣を作る鳥は、モズのほかにもたくさんいます。
ですから、剪定をするときに鳥の巣を見つけたら、まずは雛や卵がいないか、よく確認してください。そして、もし命がそこにあるなら、どうか手を止めて、そっと様子を伺ってあげてほしいのです。むやみに近づきすぎると、本当に親鳥が襲ってくることもありますので、その点も気をつけてくださいね。
モズは、庭の害虫を食べてくれる頼もしい益鳥であり、小さな体で懸命に生きる、魅力あふれる鳥です。そんなモズが、数ある場所の中からあなたの庭を選んで巣を作ってくれたなら、それは庭づくりがうまくいっている証拠かもしれません。
そして、雛たちが無事に巣立っていったら――そのときこそ、出番です。お礼の気持ちを込めて、ハナミズキをスッキリと綺麗に剪定してあげましょう。風通しがよくなれば、木も元気になり、また来年、新しい命が宿るかもしれません。
剪定の腕も大事ですが、ときには手を止めて、自然のドラマに寄り添う。それもまた、庭師という仕事の、かけがえのない喜びの一つなのです。
あなたの庭にも、いつか小さな猛禽類が訪れますように。