岩手で暮らす58歳ズボラ庭師があと20年生き抜くために体の不調と闘いながらも日々を送る物語

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三脚脚立も安心して作業はできない!5mの高所からの恐怖体験

三脚脚立も安心して作業はできない!5mの高所からの恐怖体験

はじめに:三脚が突然「グラっ」と動く恐怖

庭木の剪定をしていると、ふと足元の道具の存在を忘れてしまうくらい、目の前の枝に集中してしまう瞬間があります。私にもそういう瞬間が何度もありました。

一般的に、部屋の中や平らな床の上で作業をするなら、足が4本ある脚立が安定していて使いやすいです。しかし、庭や外の不整地で作業する場合、足が4本の脚立は少し傾いただけでも恐ろしいほどぐらつきます。しかも、高く登れば登るほど上部が重くなり、安定性はどんどん悪くなっていきます。

4本足の脚立

一度グラっと傾いたら、そのまま倒れてケガをすることを覚悟しなければなりません。実際、脚立からの転落が原因で命を落とす方が毎年のように出ています。決して大げさな話ではありません。

だからこそ、外での庭仕事や造園の現場では、足が3本の「三脚」を使うことが多いです。三脚脚立は、足が3本しかないぶん、多少地面が傾いていても3点で接地するため安定しやすいという特徴があります。庭師や造園業の方であれば、一度は三脚を使ったことがあるのではないでしょうか。

ただ、ここでお伝えしたいのは「三脚のほうが脚立より安全ですよ」という単純な話ではありません。

「足が3本の三脚だとしても、状況によっては非常に危険な目に遭う」

という、私自身が実際に経験した恐怖体験を、今日は正直にお話ししたいと思います。

高所での剪定作業がそもそも危険な理由

剪定をしていると、いつの間にか作業そのものが面白くなって、目の前の枝ぶりに集中してしまうことがあります。これは、実はとても危険な状態です。

なぜなら、目先の作業に集中しているということは、周りが見えていないということだからです。外部からどんな危険が襲いかかってくるかわからない状態で、それに気づく余裕すらなくなってしまいます。

剪定作業中は、飛んでくる虫に刺されたり、毒毛虫に触れてかぶれたりすることが頻繁にあります。それが地面に近い場所での作業であれば、逃げ切れる可能性もあるでしょう。しかし、三脚を使った高所の作業中に、突発的にハチなどに襲われた場合、すぐに三脚から降りて逃げなければ刺されてしまう可能性が高くなります。

アシナガバチ

その場合、あなたならどうしますか。黙って刺されますか。それとも、ケガをせずに逃げ切れる自信がありますか。できれば誰でも刺されたくはないはずです。

それだけ、高所での作業には常に慎重さが求められます。年齢を重ねれば重ねるほど、目や体の反応も鈍くなり、外敵に対するとっさの反応が悪くなっていきます。

そして、実は三脚を使った高所作業で本当に恐ろしいのは、ハチなど飛んでくる外敵に襲われることだけではないのです。

三脚を使った作業で私が一番恐怖を感じた瞬間

三脚は、何もしていなくても、勝手にすーっと横滑りして動いてしまうことがあります。

「いやいや、そんなことはあり得ないでしょう」

そう思われる方も多いと思います。私自身も、実際にこの目で体験するまでは信じられませんでした。ここでは、私が実際に経験した非常に恐ろしい出来事をそのままお伝えします。

その日使っていた三脚は12尺クラスの3.6メートルタイプでした。作業していたのは松の剪定で、松の枝は高い位置まで伸びていたため、3.6メートルの三脚のいちばん上の段まで登らないと、手が届かないほどの高さがありました。

三脚を立てていた場所の下はコンクリートだったので、足が開いて滑らないよう、あらかじめチェーンで固定していました。いちばん上に登ると目線の高さはおよそ5メートル。それだけの高さでの作業だったので、いつも以上に気を付けながら剪定をしていました。

しばらく作業を続けていると、なぜか三脚が横に動き始めました。それも、誰も揺らしていないのに、自動でゆっくりと滑るように動き出したのです。

慌てて、目の前にあった松の枝にしがみつきました。何が起きたのか、そのときは全く理解できませんでした。

動きが治まるのを待ってから、恐る恐る三脚を降りました。すると驚いたことに、誰も乗っていない状態の三脚が、またひとりでに動き出したのです。この状況は、正直言って信じられませんでした。

なぜこんなことが起きるのか、少し様子を観察してみることにしました。

三脚が勝手に動いた本当の原因

観察しているうちに、ひとつ目の理由がわかりました。強風です。強い風にあおられて、三脚が押されるように動こうとしていたのです。

ただ、いつもの現場であれば、多少の強風で三脚が動くことはありません。この時が初めての経験でした。ほかにも理由があるはずだと思い、さらに観察を続けたところ、ふたつ目の理由もわかりました。それは、床面の状態です。

下がコンクリートだということは最初からわかっていましたが、実はそれが通常のコンクリートとは違い、表面が氷のようにツルツルに仕上げられていたのです。

まとめると、原因は次の3つが重なったことでした。

・コンクリートの表面が氷のようにツルツルで滑りやすかったこと
・その日がたまたま強風だったこと
・三脚の足底がアルミ製で、もともと滑りやすい素材だったこと

この3つの要因が重なったことで、風の力だけで三脚が自然と横滑りしてしまうという、普段では考えられない状態が生まれてしまったのだと思います。これが、5メートルの目線から自動で三脚が平行移動した、私の恐怖体験の全貌です。

三脚が滑らないようにするための改善案

もし読者の皆さんが同じ状況、つまり強風で、しかも床がツルツルという条件下で作業しなければならなくなったら、どうすればよいでしょうか。

私がこのとき実際に行った「三脚が滑らない改善案」をお伝えします。

この日の作業は、この先も同じような状況が何度も起こりうると感じました。そこで有効だった対策は、三脚をロープで近くの木の幹にしっかりと縛り、動かない状態にしてから作業を再開するというものでした。

これは決して特別な方法ではありません。高所作業をしていて少しでも危ないと感じたときには、私は常にこの方法をとっています。この日は、作業の効率を優先してロープで固定する手間を省いてしまったことが、そもそもの原因だったと反省しています。

普段どれだけ気を付けていても、こういった意表を突かれる状況や、意識していなかった条件が重なったときにこそ、大きなケガにつながりやすいものです。高所作業をするときは、常に「今日はどんな危険が起こりうるか」を予知しながら、意識して剪定作業に取り組まないと、思わぬ失敗を招いてしまうということを、身をもって痛感しました。

三脚と脚立の違いを知っておこう

三脚脚立とはどんな道具か

三脚脚立は、その名の通り足が3本ある脚立です。庭木の剪定や果樹の収穫など、地面がでこぼこした場所での高所作業を想定して作られています。中央の1本の足を伸縮させることで、多少傾斜がある場所でも水平を保ちやすいのが特徴です。園芸用として広く使われており、園芸店やホームセンターでも取り扱われています。

三脚と脚立の違い

一般的な脚立は足が4本あり、平らな床の上では安定していますが、外の不整地では接地面が4点あるぶん、逆にどこか1点でも浮くとぐらつきやすくなります。一方、三脚は足が3本なので、多少地面がでこぼこしていても3点でしっかり接地しやすく、屋外や造園の現場に向いています。ただし、今回お伝えしたように、三脚だからといって絶対に安全というわけではありません。風や床面の状態によっては、三脚でも思わぬ動きをすることがあるのです。

三脚のサイズと選び方

三脚脚立にはさまざまな高さの種類があります。庭木の剪定でよく使われるのは6尺(約1.8メートル)程度のものから、8尺、さらには高木の剪定用に12尺クラスの大型サイズまで幅広くそろっています。180センチ以上の高さがある三脚を選ぶ際は、安定性がより重要になるため、足の開き具合や重さ、素材をしっかり確認して選ぶことをおすすめします。

高さの選び方としては、庭木の高さより少し低めのサイズを選び、いちばん上の段には立たず、上から2段目くらいまでで作業できる高さを目安にするとよいでしょう。今回の私のように、いちばん上まで登らないと届かないという状況自体が、実はすでに危険信号だったのかもしれません。

三脚の素材、アルミと重さについて

造園用の三脚には、アルミ製のものが多く使われています。アルミは軽量で持ち運びしやすく、女性や体力に自信のない方でも扱いやすいという利点があります。ただ、今回の体験談でもお伝えした通り、アルミの足底は滑りやすいという弱点もあります。軽量なぶん、重り(ウエイト)を追加できるタイプや、足先にゴムキャップが付いているタイプを選ぶと、より安定性が高まります。

三脚の価格帯と購入場所

三脚脚立の価格は、サイズや素材によって大きく異なります。小型のものであれば手頃な価格帯で購入できますが、8尺や12尺といった大型サイズになると、価格も相応に高くなります。ホームセンターやコメリのような園芸専門の店舗では、実際に足の開き具合や重さを手に取って確認できるのでおすすめです。

予算を抑えたい場合は、中古の三脚脚立を扱っている専門業者やオークションサイトを利用する方法もありますが、中古品は足の劣化や歪みがないか、購入前にしっかり確認することが大切です。

三脚脚立の使い方の基本

三脚を使うときは、まず設置場所の地面の状態を必ず確認します。今回のようにコンクリートが滑りやすい場合や、地面が濡れている場合は特に注意が必要です。足を広げて設置したら、3本すべてがしっかり接地しているかを確認し、可能であれば軽く揺すって安定性をチェックしてから登るようにしましょう。

三脚12尺

三脚を倒れないようにするための工夫

三脚が倒れない、あるいは動かないようにするための方法はいくつかあります。

まず基本になるのが、今回お伝えしたロープによる固定です。近くの幹や太い枝にロープで結びつけておくことで、風や地面の状態に関係なく、三脚の動きをかなり抑えることができます。

次に、地面がコンクリートやアスファルトなど固い場所では、三脚の足元に滑り止めのマットを敷く、または重りを足元に置くという方法も効果的です。特に強風が予想される日は、普段以上に足元の対策を意識するべきです。

そして何より大切なのは、「今日は大丈夫だろう」という思い込みを捨てることです。私自身、あの日までは「三脚は脚立より安定しているから安心」という気持ちがどこかにありました。しかし、条件が重なれば、三脚であっても自動で動いてしまうことがあるのだと、身をもって知りました。

三脚12尺

まだまだ、高所作業には危険がある

三脚を安定させる工夫についてお伝えしてきましたが、それでもまだ安心はできません。高所作業には、それ以外にもさまざまな危険が潜んでいます。

三脚の上での作業は、それだけでも常に危険と隣り合わせです。そこにさらに予期せぬ危険が重なった場合、あなたはどう対応しますか。

・突発的な危険が起きたとき、三脚からジャンプして飛び降りますか
・突然ハチが襲ってきたら、ジャンプして飛び降りますか
・突然ヘビが目の前に現れたら、ジャンプして飛び降りますか

どれも、決してあり得ない話ではありません。最悪の事態を想定しておくことが大切です。

・骨折を覚悟してでも足から着地するのか
・受け身を取って、せめて頭だけは守るのか
・一度近くの枝につかまり、ワンクッション入れてから落ちるのか
・そもそも三脚から落ちてしまった場合、その後どう動くのか

こうしたことを、作業を始める前にあらかじめ意識しておくことをおすすめします。

つまり伝えたいのは、外の不整地での作業において、足が4本の脚立は安定しにくく危険だということはもちろんですが、足が3本の三脚であっても、状況次第では非常に危険な目に遭う可能性があるということです。何が起こるかわからないからこそ、常に慎重に、作業前の危険予知と予防をしっかり行っておく必要があります。

私自身、最小限のケガで済ませたいですし、当然、落ちて命を落とすようなことは絶対に避けたいと思っています。だからこそ、三脚に登って高所作業をするたびに、こうしたことを毎回意識しながら剪定作業に取り組んでいます。

ちなみに、ハチ対策として私が普段から実践しているのは、剪定作業に入る前に、長い柄のほうきなどで枝や葉っぱを軽くたたき、ハチが潜んでいないか確認するという方法です。そして、作業中は常にハチ用のスプレーを持ち歩くようにしています。ちょっとした準備ですが、これだけでも危険を未然に防げる可能性がぐっと高まります。

まとめ

三脚は、外での不整地の剪定作業においては脚立よりも安定しやすい、頼れる道具です。しかし、今回お伝えした通り、風や地面の状態といった条件が重なれば、三脚であっても自動で動いてしまうことがあります。「三脚だから絶対に安心」という思い込みを捨て、作業前には必ず地面の状態を確認し、必要であればロープで固定するなどの対策をとるようにしてください。

高所作業には、三脚そのものの安定性だけでなく、ハチや毒虫、ヘビといった予期せぬ危険もつきものです。万が一のときにどう動くかをあらかじめ考えておくことが、ケガを最小限にとどめる、いちばんの備えになります。

これから三脚脚立の購入を検討されている方は、作業する庭木の高さに合わせて6尺、8尺、12尺といったサイズを選び、アルミ製の軽量タイプであれば持ち運びのしやすさも意識しながら、ホームセンターや専門店で実際に手に取って選ぶことをおすすめします。予算を抑えたい場合は中古品という選択肢もありますが、安全に直結する道具だからこそ、状態の確認だけは怠らないようにしてください。

三脚のような足場に関する記事は、こちらの記事でも詳しく触れていますので、あわせてご覧ください。

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